成功の散歩道 YA by Yoshinori Akazawa

3-11 アジャンター巡礼

a0006808_21333918.jpg翌日、再びサーンチーの遺跡を巡り、夕刻にはサーンチーからジャルガオンに向かう。ジャルガオンに到着したのは深夜だった。ここで少し宿を取り、翌朝アジャンター遺跡にバスで向かう。アジャンター遺跡は大きくうねった川が切り開いた断崖に開かれた石の洞窟『石窟(せっくつ)』があるインドでも有名な遺跡だ。古代仏教の石窟がひっそりと並んでいる。
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チケットコーナーといっても簡素な鉄道の昔の改札口のような入り口付近にはこの辺りの子供がちらほらいる。何枚か写真を撮る。
石窟の中はアンモニア臭(おそらくコウモリの排泄物だろう)、外は照りつけるような暑さ、中は対照的にひんやりとする。
赤みがかったライトが不思議な雰囲気をかもしだしている。
a0006808_2135214.jpg内部の壁は石の上に漆喰らしき白い壁が塗られ、ところどころ人物や象などの物語のような仏教説話らしき絵画がちらほら見えるが、失われた部分も多く一見しただけでは廃墟にしか見えない。
石窟ごとに保存状態が異なり、仏像らしき石像のある石窟、柱が何本もある中でまた異なるポーズをとる仏像らしき石像のある石窟。
何体も立位の石像の立ち並ぶ部屋、何枚も写真を撮った。
a0006808_21355670.jpg天井も彩色されている部屋。蓮の文様らしきモノ、幾何学模様らしきもの。小さな仏の座像がいくつも繰り返し繰り返し配色をかえて描かれている部屋。蓮の花を持って宝石の冠をかぶり、ネックレスや腕輪をたくさんつけた地元の青年のような顔立ちをした等身大の壁画。
それらは今は廃墟のような雰囲気を醸し出してはいたがなお限りなく繁栄するような時空を超えた静かな美しさをたたえていた。
ボクはほぼ真ん中に位置する石窟の入り口に座りここの修行僧はどんな気持で毎日を過ごしたのだろうか物思いにふけりながらスケッチブックに写生を重ねた。観光客が時折ボクが写生しているのに目をとめたり、照りつける太陽と涼しい石窟を出入りする静かな時間を過ごした。
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by surfstar2021 | 2006-02-17 21:37 | 赤沢嘉則のインドスケッチ1993